「既存システムの保守対応に追われて、新しい機能開発がなかなか進まない」——多くの企業が直面しているこの状況は、エンジニアの数が足りないのではなく、体制の設計に問題があることがほとんどです。保守を正しく外部化・構造化することで、新規開発に集中できる体制を作ることができます。本記事では、保守が「重くなる」根本原因と、スマラボが提案する体制再設計のアプローチを解説します。

なぜ保守が「重く」なるのか:3つの根本原因

原因1:技術的負債の蓄積

「動いているものには触るな」という方針で保守が続けられると、コードベースはどんどん複雑化します。本来は1時間で直せるバグが、コードの絡まりによって1日がかりになる——これが技術的負債の積み重ねです。

技術的負債が蓄積したシステムでは、少しの変更が予期せぬ場所に影響を与えます。「なぜかAを直したらBが壊れた」という現象が頻発し、エンジニアは常に恐る恐る変更するようになります。この状況が保守コストを押し上げます。

原因2:属人化によるナレッジの集中

特定のエンジニアしか理解していないコード・設定・業務知識が存在すると、その人に問い合わせや作業が集中します。「○○さんがいないとわからない」状態は、保守の効率を大幅に下げるだけでなく、その人のモチベーションも消耗します。

原因3:保守と新規開発の担当分離ができていない

同じチームが保守対応と新規開発を兼任している場合、緊急の保守対応が発生するたびに新規開発が止まります。「今日はバグ対応で終わった」という日が積み重なると、新規機能のリリースが何ヶ月も遅れることになります。

見直しポイント①:保守の「工数の見える化」から始める

改善の第一歩は、現在の保守にどれだけの工数が使われているかを計測することです。多くの企業では「なんとなく保守が重い」という感覚はあっても、実際の工数を計測していません。

1ヶ月間、保守タスクの種類(バグ修正・軽微な機能追加・データ修正・問い合わせ対応など)と対応時間を記録するだけで、どこに工数が集中しているかが見えてきます。この可視化が、改善施策の優先順位付けの基盤になります。

見直しポイント②:保守タスクを「定型」と「非定型」に分ける

保守タスクはすべてが同じ難易度ではありません。大きく2種類に分けられます。

定型保守(オフショアに適している):
・繰り返し発生するバグの定型対応
・軽微な表示変更・テキスト修正
・定期的なデータ集計・レポート作成
・監視アラートへの一次対応
・ドキュメントの更新・整備

非定型保守(国内担当者または高スキルが必要):
・アーキテクチャに影響する大きな変更
・セキュリティ対応
・パフォーマンス改善のための設計変更
・新技術への移行判断

定型保守をオフショアチームに移管することで、国内エンジニアまたは発注者の担当者は非定型の高付加価値業務に集中できます。

見直しポイント③:段階的な保守移管で新規開発リソースを確保する

一度に全部の保守を移管するのではなく、難易度の低いものから段階的に移管することが安全です。

Phase 1(1〜2ヶ月目):定型的な問い合わせ対応・軽微なテキスト修正・データ確認業務を移管
Phase 2(3〜4ヶ月目):繰り返しパターンのバグ修正・定期的なレポート作成を移管
Phase 3(5ヶ月目〜):環境監視・アラート一次対応・軽微な機能追加を移管

このように段階を踏むことで、新体制の実力を確認しながら安全に移管を進められます。同時に、移管した工数分だけ国内チームが新規開発に集中できるようになります。

スマラボの保守移管支援:「新規開発に集中できる体制」を一緒に作る

スマラボでは、現在の保守体制の課題分析から始め、段階的な保守移管計画の策定・実行まで一貫して支援します。「保守がうまく移管できるか不安」という方には、まず小さな範囲でお試し移管を実施し、安心して進めていただける体制を整えています。

「新規開発に集中したい」「保守の工数を適切にコントロールしたい」という課題を抱えている方は、ぜひご相談ください。


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