日本におけるエンジニア人材不足の解決策として注目を浴びているオフショア開発、その中でも最も人気の高い国がベトナムです。

ベトナム人は親日家で「真面目」や「勤勉」な国民性と言われており日本人と相性がよく、また日本語を話せるベトナム人エンジニアも多く、今、とても注目されています。

本コラムでは初めて外国人採用やオフショア開発の活用を検討している方に向けて、ベトナム人エンジニアの特徴と日本においてベトナム人ITエンジニアが人気の理由をお伝えします。

ベトナム人エンジニアの特徴

ベトナム人の国民性

ベトナム人は一般的に、真面目で温厚な性格な人が多いと言われており日本人と相性が良いです。
勤勉な人も多く、仕事後は学校に通って語学を学ぶ人や新しいスキルの習得に時間を使う人も多いです。
エンジニアは常に新しいことをコツコツ真面目に勉強する必要がある為、そういう面で適性が高いとも言えます。

また、ベトナム人の特徴として家族との時間を大切にする人が多いです。仕事後やお休みの日は家族と時間を過ごします。
その為、残業や休日出勤は基本的に好みません。残業をしないというわけではないので、残業が発生してしまう場合には、事前に説明をして理解してもらう必要があります。

得意な言語・スキル

ベトナム国内で人気な言語はJavascript、Java、PHP、Phythonなどがあげられます。JavaとPHP両方の言語を使いこなせるエンジニアもおり、案件に合わせて柔軟にアサインできるエンジニアもいます。
日本国内でもJava、PHP言語を活用した案件は多く、採用ニーズとマッチしていると言えるでしょう。

また、ベトナムはここ数年で著しい成長を遂げているため、プロジェクトマネージャーなどの経験のあるベテランのエンジニアを採用するのは少し難しい傾向にありますが、その反面若くて向上心のあるエンジニアが多く、また彼らは新しい技術やプログラミング言語に対して非常に敏感で、常にスキルアップに取り組んでいることから、日本では採用しにくい最新技術を持ち合わせたエンジニアを見つけやすいとも言えます。

優秀なIT人材が豊富

「TopDev」のレポートによると、ベトナムのIT人材人口は今年2021年には90万人以上に達しており、ホーチミン市(55.1%)、ハノイ(34.2%)、ダナン市(5.8%)の都市に集中しています。
ベトナム国はICT先進国を目指しており、国策としてIT人材の教育に力を入れていることもあり、毎年5万人以上のIT系の学生が学校を卒業しています。
企業と連携して実践的なスキルをもったエンジニアの育成をしている大学もあり、ベトナム以外の国々からも注目されています。

さらに、ITエンジニアは他の職種に比べて給与水準も高いことから、若者の中でも人気の職種となっています。

日本においてベトナム人ITエンジニアの注目が集まる理由

ここまでベトナム人エンジニアの特徴をお伝えしました。それでは続いて日本においてベトナム人ITエンジニアが人気な理由をみていきましょう。

日本語が話せるIT人材が多い

日本においてベトナム人エンジニアが人気を集める理由のひとつに、ベトナム人エンジニアには日本語が話せる人が多いことが上げられます。

ベトナムでは小学3年生からの日本語教育が導入されています。さらに、日本にいるベトナム人留学生は、全留学生の24.2%を占めており、中国に次いで第2位につけています

その為、ベトナム人エンジニアは他の国と比較して日本語を話せる人の割合が高いです。ベトナム同様単価が安いと言われているフィリピンやバングラデッシュのエンジニアは英語が得意とされており、日本語が話せるベトナム人エンジニアは人気があります。

中国・インドと比べてエンジニア単価が安い

『オフショア開発白書(2022年版)』(オフショア開発. com) のアンケート調査によるとベトナムのエンジニア単価はプログラマーが約32万円、シニアエンジニアが約40万円となっています。オフショア開発で人気のある国6つを比較するとベトナムの単価は安い方と言えます。日本語が話せる人材が多いとされている中国人エンジニアも単価が高騰し、代わりにベトナム人エンジニアを選択する企業も増えています。

人月単価(万円) プログラマー シニアエンジニア BSE PM
ベトナム 32 40 51 58
中国 42万 52万 85万 86万
フィリピン 36万 50万 71万 66万
ミャンマー 25万 38万 49万 63万
バングラディシュ 30万 40万 70万 46万
インド 35万 52万 68万 84万

※小数点以下は四捨五入しています。
出典:【2022年最新版】ベトナムオフショア開発の人月単価相場

日本企業のプロジェクト経験・実績が豊富

日本貿易振興機構ジェトロのデータによるとベトナムには約2,000社の日系企業が進出しています。

日本では2012年頃からベトナムオフショア開発が注目され、約10年の実績が積まれてきました。その10年間の中で、システム開発者としての経験はもちろんのこと、日本の商習慣やビジネスマナー、品質や開発プロセスなど様々な経験を積んでます。

価格が抑えられ、かつ高い技術力や豊富な経験を持つベトナム人エンジニアはとても魅力的ではないでしょうか。

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まとめ

日本のエンジニア不足の課題を解決するために、グローバル人材を活用することは必要不可欠な状況の中、ベトナム人エンジニアは若くて高いITスキルをもっており、国民性としても親日家な人が多く日本企業と相性が良い為、これからますますニーズが増えてくると考えられます。 一方、国が違えば、その国の文化を理解することやコミュニケーションを工夫するなど、一緒に働く上で気を付けるポイントも当然でてきます。もし、グローバル人材の活用を検討しているのであれば「オフショア開発会社」をうまく活用して、海外のITエンジニアを取り入れることも選択肢の一つとして検討してみてもいいでしょう。

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